糖尿病の治療治療の概要

糖尿病治療の最大の目的は合併症の予防
「高血圧・脂質異常症合併によるリスク」のページで説明したように、糖尿病で本当に怖いのは合併症です。そのため、糖尿病治療の最大の目的は合併症の予防ということになります。合併症予防のためには血糖値をできるだけ正常に近づけ、良好な血糖コントロールを達成し、かつ維持することが重要です。
また、単に良好な血糖コントロールを目指すだけでなく、血圧や脂質代謝のコントロール、食事・運動療法による肥満の解消、禁煙も合併症の予防に不可欠です。高血圧や脂質異常症のこと、食事・運動療法、禁煙についても本サイトで詳しく説明しています。合わせてお読みください。
糖尿病治療の基本は食事療法と運動療法
糖尿病の治療は食事療法、運動療法、薬物療法の3本柱で行いますが、食事療法と運動療法が基本となります。薬物療法は、食事療法と運動療法では血糖コントロールが十分に達成できない場合に行います。薬物療法を開始した後も食事療法と運動療法は継続していくことが大切です。

食事療法がなぜ大切か、知っていますか
糖尿病はインスリンの分泌不足などによって起こります。インスリンが不足すると、食事により摂取したブドウ糖は細胞に取り込まれなくなって細胞は栄養不良になります。一方、利用されないブドウ糖は血液中に増えて高血糖の状態になり、全身の至るところに合併症が起こってしまいます。これを防ぐために、インスリンの分泌量や働きに見合った量の食事を摂るなどの食事の管理がとても大切なのです。
食事療法については別のページで説明していますので、ぜひご覧ください
運動すると血糖は下がります
運動すると筋肉を働かせるためのエネルギー源として血液中の余分なブドウ糖が使われて、血糖は下がります。また、定期的に運動を行うことで、筋肉や脂肪などの細胞がもともと持っている「ブドウ糖や脂肪をエネルギーに変える能力」がアップして、インスリンの効き目も良くなります。
2型糖尿病の原因は過食、運動不足、肥満などです。いずれも食事と運動が関係しています。食事療法と運動療法は組み合わせることによりさらに高い効果が期待できます。できることから開始し、継続することが大切です。
ただし、運動療法は症状や合併症の進行具合によって禁止または制限される場合がありますので、医師の指示に従いましょう。
運動療法についても詳しく説明しています。ぜひご覧ください。