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生活習慣病と食事食生活のポイント

食事療法は生活習慣病の予防・改善の基本

食事療法は、運動療法とともに生活習慣病の予防や改善の基本です。でも、食事療法というと“制約ばかりのつまらない食事”とか、“厳しい食事制限”とか、少し誤解していませんか。食事療法は、“適切な摂取カロリー・減塩”、“バランスのとれた健康的な食事”、“1日3食きちんと食べる”を基本に、その方のカラダの状態に合わせて行っていくというものです。正しい知識を得て、無理のない形で続けていくことが大切です。

食事療法の基本

食事療法の基本3つ

食事療法のポイント

1. バランスのとれた食事とは、「主食」を基本に「主菜」、「副菜」をじょうずに組み合わせた食事のことです。栄養素を気にしすぎてストレスをためては逆効果になることも。外食でもコンビニの食事でも、「主食」、「主菜」、「副菜」をじょうずに組み合わせることで、バランスよい食事を摂ることができるでしょう。

また、肥満や脂質異常症、糖尿病などには食物繊維の不足が関係していることがわかっています。食物繊維もしっかり摂ることが大切です。

主食、主催、副菜、果物・その他

2. 肥満は高血圧、脂質異常症、糖尿病などのあらゆる生活習慣病の重要な危険因子です。食べ過ぎに注意し、腹八分目を心がけましょう。

特に内臓(腹腔内の腸間膜など)に脂肪が蓄積した「内臓脂肪型肥満」は、皮膚の下に脂肪が蓄積するタイプの「皮下脂肪型肥満」に比べて生活習慣病を引き起こしやすいですが、同時にこのタイプの肥満は食事療法や運動療法により減量効果が得られやすいともいわれています。

3. 欠食や極端な食事制限はやめましょう。欠食や極端な食事制限では、体重は減っても内臓脂肪は必ずしも減少しません。また、かえって太りやすい体質になってしまったり、生活習慣病のリスクを上げることにもなりかねません。

4. 合併症がある方では食事療法の内容が変わってくる場合がありますので、必ず医師の指示に従いましょう。

できることから少しずつ始めましょう
そして、ムリのない範囲で長く続けることが大事です
運動も忘れずに!

食生活の改善ポイントをチェック!

あなたの毎日の食生活を思い浮かべながら、下表をチェックしてみましょう。

体にいいものをバランスよく食べていますか?

できて
いる
できて
いない
今日から
やってみよう
できて
いない
今日は無理だ。
できそうにない
野菜や果物をよく食べるようにする
1日30品目。いろいろな食材を摂る
お肉よりも魚を多く摂る
植物油を使う機会を増やす(オリーブ油、大豆油など)

食塩摂取量を抑えていますか?

できて
いる
できて
いない
今日から
やってみよう
できて
いない
今日は無理だ。
できそうにない
ラーメンやうどんなどの汁は残す
漬け物類は控えめにする
味噌汁は具だくさんにする

食べ過ぎ、外食、不規則な食事時間に気をつけていますか?

できて
いる
できて
いない
今日から
やってみよう
できて
いない
今日は無理だ。
できそうにない
少ない量で満腹感を得るためにゆっくり食べる
腹八分目にしておく
外食はできるだけ避ける
外食時もできるだけ品目の多いメニュー(定食など)にする
忙しくても食事は抜かない
間食はしないようにする

野菜・果物の積極的摂取は、腎臓の疾患がある方には、高カリウム血症を引き起こす可能性があるため、おすすめできません。また、糖尿病の方には、果物の積極的摂取がカロリーの増加につながることがあるので、おすすめできません。迷ったり分からないことがあれば、医師や栄養士に相談してください。