高血圧の治療高血圧、日常生活で何に気をつける?

治療の基本、生活習慣の改善
高血圧の治療には、非薬物療法と薬物療法があります。非薬物療法とは、食事(特に減塩)、運動など生活習慣の改善による治療です。軽度の高血圧であれば、生活習慣の改善のみで、薬物療法を必要としないこともあります。薬物療法を受ける場合でも、お薬の効果ばかりに頼るのではなく、生活習慣の改善と並行して行うことが重要です。
非薬物療法の“三本の矢”
非薬物療法には、生活療法、食事療法、運動療法の3つがあります。このうちどれか1つでも不十分であればうまくいきません。バランスよく行うようにしましょう。
生活習慣で気をつけるポイント(生活療法)
ストレスを避けましょう
ストレスがかかると心拍数が増えたり、血管が収縮したりすることで血圧が上昇します。たとえば、医師の前で血圧を測定すると、自宅より血圧値が高くなることがあります。これを「白衣高血圧」といい、緊張してストレスがかかることで起こる現象です。
また、ストレスがたまりやすい性格、行動があると血圧値が高くなることもわかっています。競争心や攻撃性が高い、いつもいらだってせかせかと行動する、完璧主義であるなど、思い当たる点がある方は、ストレスがたまりやすいといわれています。肩の力を抜いて、気楽に、マイペースに行動することを心がけてみましょう。

十分な睡眠時間を確保しましょう
必要な睡眠時間は人によって違いますが、自分にとって最適な睡眠時間を確保できないと気づかないうちに疲労やストレスがたまり、血圧が上昇することがあります。忙しいときでも十分な睡眠時間を確保することを心がけ、疲れをとるようにしましょう。
肥満者は睡眠時無呼吸(呼吸がときどき止まる現象)が伴いやすく、これも高血圧の原因となります。

入浴すると血圧低下が期待できますが、気をつけるべきことがあります
入浴すると血管が広がり、血行がよくなるため、血圧低下が期待できます。また、入浴は疲労回復やストレス解消にも効果的です。ただし、入浴時にはいくつか気をつけたいポイントがあります。
- ぬるめのお湯(40℃くらい)にする
- 長湯はしない
- 冬は浴室や脱衣所を暖かくして入浴する
また、心臓病を合併している高血圧患者さんではより注意が必要ですので、医師にアドバイスをもらうようにしましょう。
