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脂質異常症の診断と症状 脂質異常症によるリスク

脂質異常症の怖さ

脂肪

脂質異常症は、それだけでは特に症状が現れることはありません。では、脂質異常症の何が悪いのでしょう。
―それは、LDLコレステロールが必要以上に増えることで、気がつかないうちに血管が傷つけられ、静かに動脈硬化が進行することで脳や心臓の怖い疾患につながるおそれがあるからです。

あなたはどうでしょうか? 昨年の健康診断の結果と比べて、“今年は少しコレステロール値が高いかな?”と思いつつ、そのままにしていませんか?

MEMO

動脈硬化とは、動脈の血管壁が厚くなったり、硬くなったりして血液の流れが悪くなる症状をいいます。動脈硬化は、たくさんの原因が重なり合って進行しますが、その主な原因の一つがLDLコレステロールです。

中性脂肪が多いと・・・

中性脂肪の増加でも血管は傷つきます。さらに、非常に高い状態が続くと、激痛を伴う急性膵炎が発症することが知られています。糖尿病も合併しやすく、アルコールや脂肪、糖質の摂り過ぎは肝臓の細胞内に中性脂肪がたまる脂肪肝を招きます。

脂質管理の目標値

動脈硬化や動脈硬化による疾患に至らないようにするには、LDLコレステロールや中性脂肪を適切にコントロールすることが重要です。

脂質異常症のチェックシート

動脈硬化症疾患予防ガイドライン2022年版 日本動脈硬化学会:69、2022より作図

脂質異常症のチェックシート

例えば、52歳の男性(収縮期血圧145mmHg、糖代謝異常無し、LDLコレステロール値245mg/dL、HDLコレステロール値32mg/dL、喫煙者)の場合、
①7ポイント、②3ポイント、③0ポイント、④3ポイント、⑤2ポイント、⑥2ポイント=合計17ポイントとなり、年齢階級別の絶対リスクは7.9%で、中リスクとなります。

<参考>

  1. 1) 動脈硬化症疾患予防ガイドライン2022年版 日本動脈硬化学会:69、2022