生活習慣病と睡眠改善睡眠改善について

睡眠がなぜ生活習慣病と関係するのか
睡眠は、健康増進・維持に不可欠な休養活動であり、睡眠が悪化することで、さまざまな疾患の発症リスクが増加し、寿命短縮リスクが高まることが指摘されています。

睡眠改善に向けて
朝起きたときに疲れが残っていることが多いのは、たとえ睡眠時間が長くても睡眠が不十分な証拠です。すっきり目覚めるために、睡眠のリズムを整えることが大切です。
厚生労働省によると、成人においては、おおよそ6~8時間が適正な睡眠時間と考えられ、1日の睡眠時間が少なくとも6時間以上確保できるように努めることが推奨されますが、適正な睡眠時間には個人差があります。「量(睡眠時間)」と「質(睡眠休養感)」のいずれも確保することが重要です。1)
より良い睡眠をとるための具体的なアドバイス
眠ることよりも、すっきり目覚めることに意識をもっていくことが大切です。
睡眠充足の個人差を把握する目安としても、朝目覚めたときの睡眠休養感は良い睡眠の指標となります。
MEMO
あなたができそうなことにチェックを入れ、確実に実行しましょう。
- リズムを作りましょう
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- □毎日(休日も)同じ時刻に起きましょう
- □日中にしっかり身体を動かしましょう。
- □長時間の昼寝はやめましょう
- 寝る前にリラックスしましょう
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- □少しぬるめの湯船にゆっくりつかりましょう
- □しっかり朝食を摂り、寝る直前の夜食を控えましょう
- □寝る前に少なくとも1時間はリラックスする時間を作りましょう
- 寝酒はかえって睡眠の質を悪くするので避けましょう。コーヒーやタバコも不眠の原因に。
- 睡眠についての考えを変えましょう
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- □時間の長さにこだわらないようにしましょう
- □眠れなくてもすぐに悪影響は出ないと居直りましょう
- □寝不足は次の日に解消できるので、気にするのはやめましょう
- □寝る前には良い考えは浮かばないので、考え事は明日にのばしましょう
良質な睡眠のための環境づくり 1)
(光の環境)
- 日中はできるだけ日光や明るい電気(1,000ルクス以上の照度の光)を浴びましょう
- 寝室にはスマートフォンやタブレット端末を持ち込まないようにしましょう
(温度の環境)
- 寝室は暑すぎず寒すぎない温度にしましょう。
- 就寝1~2時間前に入浴し身体を温めてから寝床に入りましょう
(音の環境)
- できるだけ静かな環境で、リラックスできる寝衣・寝具で眠りましょう
(欧州WHOガイドラインは夜間の屋外騒音を40dB未満とすることを推奨しています)
こんなときは専門医に相談を
- 激しいイビキ、睡眠中の呼吸停止
- 足のびくつき/ムズムズ感
- 十分眠っても日中の眠気が強いとき
- 一日中ずっと憂うつで、夜も眠れない状態が続いている
<参考>
- 1) 厚生労働省:健康づくりのための睡眠ガイド2023 令和6年2月 https://www.mhlw.go.jp/content/001208247.pdf 2024/3/1参照